MASK(マスクネットワーク)とは?

マスクネットワークは、XやFacebookなどの既存SNSを利用しながら、暗号化された投稿、ウォレット、暗号資産、NFT、分散型アプリなどへアクセスできるようにするWeb3プロジェクトです。
専用のSNSへ利用者を移動させるのではなく、ブラウザ拡張機能を通じて、普段利用しているSNSの画面へWeb3機能を追加します。
MASKは、マスクネットワークのサービス利用料を一律に支払う通貨ではありません。
主にMaskDAOのガバナンス、エコシステムへの参加、インセンティブ、ステーキング企画などに利用されるトークンです。
マスクネットワークはサービスやエコシステムの名称であり、MASKはEthereum上で発行されたガバナンストークンです。
この記事では、マスクネットワークの仕組み、MASKの役割、既存SNSとの連携、対応ウォレット、メリット・デメリットについて解説します。
マスクネットワークとは?

マスクネットワークは、既存のWeb2サービスを利用したまま、ウォレットや分散型ID、暗号化通信などのWeb3機能へアクセスできるブラウザ拡張型のプラットフォームです。
プロジェクトはSuji Yanを中心とするチームによって立ち上げられ、初期にはMaskbookという名称で開発されていました。
2019年7月に公開された初期版では、XやFacebook上で暗号化された投稿を送受信する機能が中心でした。
その後、ウォレット、暗号資産送付、トークン交換、NFT表示、分散型ID、セキュリティ検知などへ機能が拡張されています。
マスクネットワークの利用者は、ブラウザへ拡張機能を追加し、Personaと呼ばれるデジタルIDやウォレットを設定します。
対応するSNSを開くと、通常の投稿画面やプロフィール画面にマスクネットワークの機能が追加されます。
SNS事業者のサーバーだけに秘密鍵や暗号資産を預けず、利用者自身がデジタルIDやウォレットを管理できる点が特徴です。
MASKは、2021年2月に一般向けの販売と配布が行われたERC-20トークンです。
総発行枚数は1億MASKで、MaskDAOのガバナンスやエコシステムのインセンティブなどを目的として導入されました。
マスクネットワークのブラウザ拡張機能は、Dimensionによって開発・保守されているオープンソースソフトウェアです。
プログラムはGitHubで公開されており、外部の開発者もコード、更新履歴、報告されている問題を確認できます。
ただし、オープンソースであることだけで、不具合や脆弱性が存在しないと保証されるわけではありません。
MASKはEthereum上のスマートコントラクトによって発行されており、発行上限や送金履歴をブロックチェーン上で確認できます。
MASK保有者によるエコシステムのガバナンスにはMaskDAOが用いられます。
一方、実際の製品開発、サーバー運用、外部サービスとの提携などは、開発チームや各プロジェクトの担当組織によって進められます。
2025年には、Next.ID、Web3.bio、Fireflyなどを個別に成長させるため、MaskDAOエコシステムの運営体制が再編されました。
その後、OrbやLensなど、分散型ソーシャル分野への取り組みも拡大しています。
MASKを保有しても、Dimensionや関連企業の株式、利益分配、経営権を取得するわけではありません。
トークンによるガバナンスと、企業や開発チームによる製品運営は分けて考える必要があります。
また、マスクネットワークから外部のウォレット、DEX、ブリッジ、NFTサービスへ接続する場合、その外部サービスの安全性までマスクネットワークが保証するものではありません。
以下に、マスクネットワーク(MASK)の基本情報を一覧表でまとめました。
| 名前 | マスクネットワーク(Mask Network) |
|---|---|
| 単位 | MASK |
| 最高発行枚数 | 100,000,000 MASK |
| 使用開始日 | 2021年2月27日 |
| 作成者 | Suji Yanを中心とするDimensionの開発チーム |
| コンセンサスアルゴリズム | 独自チェーンなし(EthereumのProof of Stakeに依存) |
| 主な用途 | ガバナンス、エコシステムへの参加、インセンティブ、ステーキング企画 |
| スマートコントラクト対応 | 対応(Ethereum上のERC-20トークン) |
| チェーンの名称 | Ethereum Mainnet |
| 公式サイト | Mask Network公式サイト |
マスクネットワーク、MASK、MaskDAOは名前が似ていますが、それぞれの役割は異なります。
主な違いを以下にまとめました。
| 名称 | 分類 | 主な役割 |
|---|---|---|
| マスクネットワーク | ソフトウェア・エコシステム | 既存SNSとWeb3サービスを接続する |
| MASK | ERC-20トークン | ガバナンスやエコシステムのインセンティブに利用する |
| MaskDAO | 分散型組織の枠組み | エコシステムに関する提案や資金の利用方針を扱う |
| Dimension | 開発組織 | マスクネットワークのソフトウェアを開発・保守する |
MASKのEthereum上のコントラクトアドレスは、以下のとおりです。
0x69af81e73A73B40adF4f3d4223Cd9b1ECE623074
ウォレットへMASKを手動で追加する場合は、通貨名やロゴだけで判断せず、公式情報やブロックエクスプローラーでコントラクトアドレスを照合してください。
マスクネットワークの特徴

マスクネットワークは、独自のブロックチェーンを運営するプロジェクトではありません。
ブラウザ拡張機能、分散型ID、ウォレット、複数のブロックチェーン、外部DAppを組み合わせて、既存SNS上へWeb3機能を追加します。
既存SNSの画面へWeb3機能を追加する
マスクネットワークは、利用者に新しいSNSへの移行を求めるのではなく、普段使っているSNSへ機能を追加します。
ブラウザ拡張機能をインストールすると、対応するSNSの投稿、プロフィール、暗号資産情報などを検出し、追加の操作画面を表示します。
対応する機能には、暗号化投稿、ウォレット接続、トークン情報の確認、NFT表示、投票、寄付、セキュリティ警告などがあります。
外部サービスの機能をSNS上へ組み込む追加プログラムは、プラグイン(機能を追加する拡張部品)として実装されます。
SNS上で操作を始められる一方、実際の暗号資産取引は接続したブロックチェーンや外部サービス上で処理されます。
Personaで複数のSNSアカウントを結び付ける
マスクネットワークでは、利用者のデジタルIDとしてPersona(利用者が管理するデジタルID)を作成します。
Personaは暗号鍵の組み合わせによって管理され、複数のSNSアカウントやウォレットとの関係を証明するために利用できます。
SNS事業者が発行するアカウントだけに依存せず、利用者自身が管理するIDを別のサービスでも活用できる点が特徴です。
Personaと既存のSNSアカウントやウォレットの関係には、分散型IDプロトコルのNext.IDが利用されます。
ただし、SNSアカウントとウォレットを公開状態で結び付けると、過去の取引履歴や保有資産を追跡されやすくなる場合があります。
SNS上で暗号化された投稿を共有できる
マスクネットワークの初期から提供されている機能の一つが、暗号化された投稿です。
利用者が指定した相手だけが内容を復号できるように文章を暗号化し、そのデータを通常のSNS投稿として公開します。
投稿自体はSNS上へ表示されますが、復号に必要な情報を持たない利用者は元の文章を読めません。
この仕組みでは、SNSの表示画面を利用しながら、内容をサービス運営者から読み取りにくくできます。
ただし、投稿者、投稿日時、返信関係などのメタデータ(通信に付随する周辺情報)まで完全に隠せるとは限りません。
暗号化前の画面や端末が第三者に操作されている場合は、暗号化機能だけで内容を守れない可能性もあります。
ウォレットを接続して暗号資産を操作できる
マスクネットワークでは、内蔵ウォレットのほか、MetaMask、WalletConnect、Phantomなどの外部ウォレットを接続できます。
ウォレットを接続すると、対応するSNSやマスクネットワークの画面から、残高確認、トークン送付、署名、DApp接続などを行えます。
ウォレットとDAppの間で取引要求を受け渡す仕組みは、ウォレットプロバイダー(署名要求を仲介する仕組み)と呼ばれます。
マスクネットワークが操作画面を表示していても、最終的な取引内容はウォレット上で確認し、利用者が署名します。
署名を求められた場合は、接続先、使用するネットワーク、送付数量、トークンの承認範囲を確認する必要があります。
複数のブロックチェーンやトークンへ対応する
マスクネットワークは、Ethereum系のネットワークだけでなく、Solanaなど異なる仕組みのブロックチェーンへ接続するための構造を備えています。
開発上は、EVM、Solana、Flowなどをネットワークプラグインとして分け、共通の画面から扱えるように設計されています。
同じ操作画面から複数チェーンを利用できる一方、残高、手数料、アドレス、対応ウォレットはチェーンごとに異なります。
MASK自体はEthereum上で発行されたERC-20トークンですが、ブリッジを通じてPolygonやBNB Chainなどでも利用されてきました。
ブリッジ版トークン(別チェーンへ移した代替資産)を利用する場合は、発行元、コントラクトアドレス、元の資産へ戻す方法を確認する必要があります。
外部のDAppをSNS上から利用できる
マスクネットワークは、自社ですべてのWeb3サービスを提供するのではなく、外部のDAppを統合する方針を採用しています。
DApp(ブロックチェーンを使うアプリ)は、スマートコントラクトや分散型ストレージなどを利用するアプリケーションです。
過去には、トークン交換、Gitcoinへの寄付、Snapshotでの投票、NFT表示、分散型ファイル保存などが統合されてきました。
利用者はSNSの投稿やプロフィールを見ながら、関連するトークン、NFT、投票、寄付先などへアクセスできます。
ただし、統合されていることだけで、外部DAppのスマートコントラクトや運営者の安全性が保証されるわけではありません。
詐欺サイトや危険なリンクの検知機能を備える
SNSには、偽のエアドロップ、ウォレット接続を求めるフィッシングサイト、不正なトークンなどが投稿される場合があります。
マスクネットワークでは、複数のセキュリティ情報サービスを利用し、危険性が報告されているリンクやアドレスへ警告を表示する機能があります。
投稿を閲覧しながら警告を確認できるため、別のサイトで一件ずつ調査する負担を減らせます。
一方、検知サービスへ登録されていない新しい詐欺や、正規サイトに似せた未報告のページをすべて防げるわけではありません。
警告が表示されていないことを、安全性が確認された証拠として扱わないでください。
MASKはEthereum上のERC-20トークンである
MASKは、マスクネットワーク専用のブロックチェーンで新規発行される通貨ではありません。
Ethereum上のERC-20(代替可能トークンの共通規格)に基づいて発行されています。
MASKの送付やスマートコントラクトとのやり取りはEthereum上の取引として処理され、手数料にはETHを使用します。
MASKだけをウォレットへ入れていても、Ethereum上から送付するためのETHがなければ取引を実行できません。
また、MASKの総発行枚数は1億枚であり、トークンコントラクトの通常機能から追加発行する仕組みは確認できません。
MASKのように既存のブロックチェーン上で発行される資産については、トークンと仮想通貨の違いや、トークン規格が持つ役割を解説した記事で基礎から確認できます。
MASKをガバナンスやエコシステム参加に利用する
MASKは、MaskDAOのガバナンスに利用することを目的として導入されました。
当初の設計では、MASK保有者が提案への投票や、リザーブ資金の利用方針などに参加する仕組みが示されています。
トークンを使って意思決定へ参加する組織は、DAO(参加者が運営に関わる組織)と呼ばれます。
MASKは、エコシステムの企画、コミュニティ施策、提携プロジェクトからの報酬などにも利用される場合があります。
ただし、すべての製品機能を使うためにMASKが必要なわけではありません。
ブラウザ拡張機能の基本機能と、MASKトークンの保有は分けて考える必要があります。
トークン保有者が提案や投票を通じて運営へ関わる仕組みについては、DAOの意思決定方法やメリット、注意点を初心者向けに解説した記事で詳しく確認できます。
MASKを預けて提携プロジェクトの報酬を受け取れる場合がある
公式のMASK Stakeでは、MASKを一定期間預け、提携プロジェクトが提供するトークン報酬を受け取れる企画が行われています。
この仕組みは、MASKを使ってブロックを承認するProof of Stakeではありません。
ステーキング企画(トークンを預ける報酬施策)としてMASKをロックし、キャンペーン条件に応じた報酬を受け取る仕組みです。
企画によって、預入期間、途中解除の可否、報酬通貨、配布時期、参加条件が異なります。
表示される年率だけで判断せず、MASKと報酬トークンの価格変動、スマートコントラクト、ロック期間などを確認する必要があります。
暗号資産を預けて報酬を受け取る方法と、Proof of Stakeによる承認参加の違いについては、ステーキングの仕組みや参加方法、主なリスクを解説した記事で整理しています。
オープンソースで機能を拡張できる
マスクネットワークの主要なソフトウェアは、GitHub上で公開されています。
開発者は、対応するSNS、ネットワーク、ウォレット、トークン、DAppなどを追加するためのコードを確認できます。
ブラウザの背景処理、SNSへ画面を追加する処理、ウォレット接続、プラグインなどは、役割ごとに分けて実装されています。
外部開発者が改善提案や不具合報告を行える一方、実際に公開版へ反映されるかどうかは、レビューや開発方針によって決まります。
また、ソースコードを自分で確認できない利用者は、配布元や更新内容を確認し、正規の拡張機能を利用する必要があります。
他通貨との比較

この通貨の特徴をより深く理解するために、異なる通貨である マスクネットワーク(MASK)、ベーシックアテンショントークン(BAT)、ディープコイン(DEP) と比較してみましょう。それぞれの将来性や価格変動の傾向、初心者への適性を5段階で評価しています。興味のある通貨があれば、各リンクから詳しい辞書ページもあわせてご覧ください。
※この比較表は、2026年時点での情報や市場状況をもとに、初心者の方にもわかりやすく評価したものです。実際の投資判断は、ご自身の目的やリスク許容度に応じて行ってください。
マスクネットワークの利用シーン

マスクネットワークは、既存SNS上でWeb3サービスを利用したい個人だけでなく、コミュニティやサービスをSNS利用者へ届けたいプロジェクトにも利用できます。
一方、実際に利用できる機能は、ブラウザ、SNS、地域、接続するウォレット、選択するネットワークによって異なります。
個人での利用シーン
個人は、普段利用しているSNS上で、暗号化された投稿、ウォレット、暗号資産情報、NFT、分散型プロフィールなどを利用できます。
既存SNSで暗号化通信やWeb3プロフィールを利用する
Personaを作成してSNSアカウントと接続すると、指定した相手だけが読める暗号化投稿を作成できます。
複数のSNSアカウントやウォレットを一つのデジタルIDへ関連付け、Web3上のプロフィールとして利用することも可能です。
SNS事業者が提供するプロフィールだけでなく、ウォレット、NFT、分散型IDなどを組み合わせた自己管理型のプロフィールを構築できます。
ただし、複数のアカウントを同じPersonaへ結び付けると、別々に運用していた活動が同一人物のものだと推測される可能性があります。
暗号資産やDAppをSNS上から利用する
対応ウォレットを接続すると、SNS上で表示されたトークンやNFTの情報を確認し、外部DAppへアクセスできます。
寄付、投票、トークン交換、NFT表示、暗号資産の送付などを、SNSの投稿やプロフィールを見ながら始められます。
MASKを保有している場合は、対象となるガバナンスやステーキング企画へ参加できる場合があります。
取引へ署名する前に、操作画面だけでなく、接続したウォレットに表示される送付先、数量、ネットワーク、承認内容を確認してください。
企業やプロジェクトでの利用シーン
企業やWeb3プロジェクトは、SNS上の利用者へトークン、NFT、投票、プロフィール、コミュニティ機能などを提供できます。
SNS上でWeb3サービスへの導線を作る
プロジェクトは、SNS投稿から自社のトークン、NFT、投票、寄付ページなどへ利用者を案内できます。
利用者に別のWeb3専用SNSを一から覚えてもらうのではなく、既存の投稿やプロフィールを入口として利用できます。
対応するプラグインや統合機能があれば、SNS上で資産情報を表示したり、ウォレット接続を始めたりすることも可能です。
一方、SNS側の利用規約や画面仕様が変更されると、表示方法や利用できる機能の修正が必要になる場合があります。
分散型IDやソーシャルアプリを構築する
開発プロジェクトは、Next.ID、Web3.bio、Firefly、Lensなど、MaskDAOエコシステムに関連する分散型ソーシャル技術を活用できます。
ウォレットとSNSアカウントの関係を証明するプロフィール、複数サービスの投稿をまとめるフィード、クリエイター向けのコミュニティなどを構築できます。
オープンなプロトコルを利用すると、利用者が一つのアプリだけにデータやフォロワー関係を依存しないサービスを設計しやすくなります。
ただし、データがブロックチェーン上にあるのか、分散型ストレージにあるのか、運営企業のサーバーにあるのかは、サービスごとに確認する必要があります。
マスクネットワークの管理方法と対応ウォレット

MASKはEthereum上のERC-20トークンであるため、EthereumとERC-20に対応する取引所やウォレットで管理できます。
取引所で管理すると売買を行いやすい一方、秘密鍵は取引所側が管理します。
自分のウォレットへ送付するとDAppやステーキング企画へ接続できますが、秘密鍵、ネットワーク、コントラクトアドレスを自分で確認する必要があります。
MASKに対応した主なウォレット
以下は、MASKに対応している代表的なウォレットと、それぞれの特徴です。
| ウォレット名 | 種類 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| Mask Wallet | ブラウザ拡張機能内蔵 | マスクネットワークの画面からウォレットやWeb3機能を利用できる |
| MetaMask | ブラウザ拡張・スマートフォンアプリ | Ethereum上のMASKを管理し、多くのDAppへ接続できる |
| Ledger | ハードウェアウォレット | Ethereumアカウントの秘密鍵を専用端末内で管理できる |
Mask Walletは、マスクネットワークの拡張機能内でウォレットを作成し、SNS上のWeb3機能と組み合わせて利用できます。
MetaMaskでは、MASKが自動表示されない場合でも、正しいコントラクトアドレスを登録して残高を表示できます。
Ledgerでは、EthereumアカウントへMASKを送付し、対応するウォレット画面と接続して操作します。
どのウォレットでも、MASKの保有に必要な秘密鍵を管理できることと、マスクネットワークのすべての機能へ対応していることは同じではありません。
利用目的に応じたウォレットの利点
MASKを頻繁に売買する場合は、MASKを取り扱う暗号資産取引所で管理すると注文や交換を行いやすくなります。
マスクネットワークの機能をSNS上で利用する場合は、Mask Walletや接続可能なソフトウェアウォレットが便利です。
ガバナンス、ステーキング企画、DEXなどを利用する場合は、DAppへ接続できる自己管理型ウォレットが必要になります。
長期間動かさないMASKや高額なMASKを管理する場合は、秘密鍵を専用端末内へ保管するハードウェアウォレットが候補になります。
売買用は取引所、サービス利用分はソフトウェアウォレット、長期保管分はハードウェアウォレットというように、目的別に管理先を分ける方法もあります。
ウォレット利用時の注意点
MASKを自分で管理する場合は、送付先だけでなく、利用するネットワーク、コントラクトアドレス、ETH残高、トークンの承認内容を確認する必要があります。
特に注意したい点は以下のとおりです。
- シードフレーズや秘密鍵を他人へ教えない
- 正規のブラウザ拡張機能やウォレットを利用する
- MASKのコントラクトアドレスを公式情報で確認する
- Ethereum上から送付する場合は手数料用のETHを用意する
- DAppへ接続する前に署名と承認の内容を確認する
Ethereum上でMASKを送付する場合は、ガス代(取引処理に支払う手数料)としてETHが必要です。
MASKの残高が十分にあっても、ETHがなければ送付やスマートコントラクトの操作を実行できません。
PolygonやBNB ChainなどでMASKと表示されるトークンは、Ethereum上のMASKをブリッジした資産や、異なるコントラクトで発行された資産である可能性があります。
取引所が指定していないネットワークからMASKを送付すると、同じ形式のアドレスでも入金へ反映されない可能性があります。
また、DAppへMASKの利用許可を与えるトークン承認(資産移動を許可する操作)では、許可する数量や対象コントラクトを確認してください。
数量無制限の承認を与えると、コントラクトや接続先に問題が発生した場合、保有するMASKを失うリスクが高まります。
マスクネットワークのメリット

マスクネットワークには、既存SNSの操作感を維持しながらWeb3機能を利用できることや、自分で管理するIDとウォレットを組み合わせられることなどのメリットがあります。
主なメリットは以下のとおりです。
- 既存SNSを利用したままWeb3機能へアクセスできる
- 暗号化投稿や分散型IDを利用できる
- 複数のウォレットやブロックチェーンへ接続できる
- 外部のDAppをSNS上へ統合できる
- MASKを通じてエコシステムへ参加できる
既存SNSを利用したままWeb3機能へアクセスできる
利用者は、普段使っているSNSを離れずに、ウォレット、暗号資産、NFT、投票などの機能へアクセスできます。
新しいWeb3サービスごとにアカウントを作成し、操作方法を一から覚える負担を減らせる可能性があります。
投稿やプロフィールを見ている流れの中で関連情報を確認できるため、Web2とWeb3の移動を意識しにくい点が特徴です。
一方、実際に取引へ署名する際は、SNSの操作だけで完結すると考えず、ウォレットの確認画面を読む必要があります。
暗号化投稿や分散型IDを利用できる
マスクネットワークでは、指定した相手だけが読める暗号化投稿を既存SNS上で共有できます。
Personaを使うことで、SNS事業者のアカウントだけに依存しないデジタルIDを管理できます。
複数のSNSアカウント、ウォレット、Web3プロフィールを関連付け、サービスをまたいで同じ人物であることを証明できます。
ただし、どの情報を公開し、どのアカウントを結び付けるかは、プライバシーへの影響を考えて決める必要があります。
複数のウォレットやブロックチェーンへ接続できる
マスクネットワークは、内蔵ウォレットだけでなく、外部ウォレットとの接続にも対応しています。
EVM系ネットワークとSolanaなど、異なるブロックチェーンを共通の画面から扱うための構造が用意されています。
利用者は、目的に応じてウォレットやネットワークを選択し、トークン、NFT、DAppなどを利用できます。
一つのウォレットやブロックチェーンだけにサービス全体を依存させない点は、複数のWeb3サービスを利用する場合の利点です。
外部のDAppをSNS上へ統合できる
マスクネットワークは、外部プロジェクトの機能をプラグインとしてSNS上へ追加できます。
トークン交換、寄付、投票、NFT、分散型ストレージなどを、投稿やプロフィールと組み合わせて利用できます。
開発プロジェクトにとっては、既存SNSの利用者へWeb3サービスを紹介する入口を作れる点がメリットです。
オープンソースで開発されているため、対応するネットワークやサービスを追加するための仕組みも確認できます。
MASKを通じてエコシステムへ参加できる
MASKは、MaskDAOのガバナンスやエコシステムのインセンティブを目的として発行されています。
対象となる提案や企画が実施されている場合は、MASK保有者が投票やステーキング企画へ参加できます。
エコシステムの成長に関心を持つ利用者が、トークンを通じて長期的に参加する入口になります。
ただし、MASKを保有するだけで自動的に報酬を受け取れるわけではなく、企画ごとの参加手続きや条件を確認する必要があります。
マスクネットワークの注意点・リスク

マスクネットワークは既存SNSとWeb3を接続できる一方、SNS側の仕様変更、ブラウザ拡張機能の権限、外部DApp、MASKの用途などに注意が必要です。
主なデメリットは以下のとおりです。
- SNS側の仕様変更によって機能が利用できなくなる場合がある
- ブラウザ拡張機能やウォレットの管理が必要になる
- 外部DAppやスマートコントラクトのリスクを受ける
- Ethereumの手数料やネットワークの違いを理解する必要がある
- MASKの需要がエコシステムの利用状況に左右される
SNS側の仕様変更によって機能が利用できなくなる場合がある
マスクネットワークは、対応するSNSの画面へ追加機能を表示するブラウザ拡張型のサービスです。
SNS側が画面構造、ログイン方法、API、利用規約などを変更すると、拡張機能が正しく表示されなくなる可能性があります。
開発チームが修正版を公開するまで、一部機能を利用できない期間が発生する場合もあります。
また、SNS事業者が拡張機能による操作を制限した場合、技術的に対応できる機能が減る可能性があります。
ブラウザ拡張機能やウォレットの管理が必要になる
マスクネットワークは、対応するSNSのページへ機能を追加するため、ブラウザ上で一定の権限を使用します。
正規品に似せた偽の拡張機能をインストールすると、入力情報やウォレットの操作を盗まれる可能性があります。
Personaやウォレットの復元情報を失うと、端末の故障や再インストール後に元の環境を復元できない場合があります。
公式サイトや正規のストアからインストールし、シードフレーズや復元情報を第三者から見られない場所へ保管する必要があります。
外部DAppやスマートコントラクトのリスクを受ける
マスクネットワークの画面から利用できるDAppの多くは、外部プロジェクトによって運営されています。
接続先のスマートコントラクトに不具合がある場合や、運営者の管理鍵が流出した場合は、預けた資産を失う可能性があります。
SNS上で自然に表示される機能であっても、取引へ署名する前には接続先と操作内容を確認する必要があります。
マスクネットワークのセキュリティ検知機能も、未知の詐欺や公開直後の不正サイトを必ず検知できるわけではありません。
Ethereumの手数料やネットワークの違いを理解する必要がある
MASKはEthereum上のERC-20トークンであるため、送付やスマートコントラクトの操作にはETHが必要です。
Ethereumが混雑すると、少額のMASKを動かす場合でも手数料が高くなる可能性があります。
別のネットワークへブリッジされたMASKを利用すれば手数料を抑えられる場合がありますが、ネットワークの選択やブリッジ操作が追加されます。
取引所やウォレットが対応していないネットワークへ送ると、残高へ反映されない可能性があります。
MASKの需要がエコシステムの利用状況に左右される
MASKは、ビットコインのようにネットワークの取引手数料として必ず使われる通貨ではありません。
マスクネットワークのブラウザ拡張機能も、基本的な利用にMASKの保有を必須としているわけではありません。
MASKの需要は、ガバナンス、ステーキング企画、コミュニティ施策、関連製品での用途などに左右されます。
エコシステムが拡大しても、すべてのサービスがMASKを利用するとは限りません。
価格を判断する際は、関連プロジェクトの発表だけでなく、MASKが実際にどの機能で必要とされているかを確認する必要があります。
現在の状況と今後の展望

2026年8月時点のマスクネットワークは、ブラウザ拡張機能を維持しながら、分散型ID、ソーシャルアプリ、プロフィール検索、オンチェーンコミュニティなどへ活動範囲を広げています。
公式サイトでは、X、Facebook、Instagram、Minds、Mirror上で利用できるブラウザ拡張機能が案内されています。
対応機能には、暗号化投稿、Lucky Drop、Gitcoin、Snapshot投票、NFT表示、Web3ファイル、セキュリティ警告、ウォレット管理などがあります。
2025年2月には、MaskDAOエコシステムの再編が発表されました。
Next.ID、Web3.bio、Fireflyなどを個別のプロジェクトとして成長させながら、MaskDAOの下で連携する方針が示されています。
Next.IDは、SNSアカウント、ウォレット、Web3プロフィールなどを結び付ける分散型ID基盤です。
Web3.bioは、複数のWeb3プロフィールやウォレット情報を検索・表示するサービスとして開発されています。
Fireflyは、複数のソーシャルプロトコルやWeb3サービスを一つの画面へまとめるソーシャルアプリです。
2025年6月には、Lens上で構築されたソーシャルアプリOrbがMaskDAOへ加わりました。
2026年1月には、Mask NetworkがLensの次の運営段階を担うことが発表され、分散型ソーシャル基盤と一般利用者向けアプリの連携が強化されています。
2026年3月に示されたLensの方針では、直ちにプロトコルのスマートコントラクトを大きく変更するのではなく、使いやすさ、既存サービスとの統合、利用者の拡大を優先すると説明されています。
マスクネットワークのエコシステム拡大と、MASKトークンの需要拡大は同じものではありません。
Lens、Firefly、Orb、Next.ID、Web3.bioなどの利用者が増えても、それぞれの機能でMASKが必要とされなければ、トークンの直接的な需要にはつながらない可能性があります。
関連サービスの発表を確認する際は、MaskDAOとの関係だけでなく、MASKの具体的な用途、必要数量、利用条件まで確認することが重要です。
公式のMASK Stakeでは、MASKを預けた利用者へ提携プロジェクトのトークンを配布する取り組みも行われています。
ステーキング企画によってMASKの長期保有を促す可能性がありますが、実施期間、ロック条件、報酬通貨は企画ごとに異なります。
今後の課題は、Web3に詳しくないSNS利用者でも、秘密鍵、署名、ネットワーク、ガス代を意識しすぎずに利用できる環境を作ることです。
ウォレット接続や暗号資産取引を簡単に見せるほど、利用者が内容を確認せず署名してしまう危険も高まります。
操作の簡略化とセキュリティ確認を両立できるかが重要です。
また、既存SNSへ機能を追加する仕組みは、SNS事業者の仕様や方針に影響されます。
ブラウザ拡張機能だけでなく、FireflyやOrbのような独立したアプリを育てることも、長期的な展開に関係します。
マスクネットワークとMASKの今後を判断する際は、トークン価格だけでなく、拡張機能の更新状況、実際の利用者、対応SNS、ガバナンスの実施状況、MASKの具体的な用途、関連ソーシャルアプリの成長を確認しましょう。
購入できる取引所

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